11.2.10

オマヌケな話

いつもの様に寒い朝で、彼は慌てていた。

電車の時間に遅れそうなのだ。

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  家を出て足早に駅へ向かう。

寒いので、両手をズボンのポケットに突っ込んで急いで歩いた。

すると遠くの方から、ベルギー人女性がひとり、こちらに向かって微笑みながら歩いてくる。何かいい事でもあったのかなあ・・それとも彼に、あいさつでもするのかと期待していたが、そのまますれ違ってしまった。

彼はちょっとがっかりした。あいさつされた時の返事を「Goedemidag mevrouw!」(フッドミダッヒ メビラウ!=こんにちは奥さん)などと考えていたのだ。

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まあ、でも急いでいたので、ウジウジと考えないで駅へ急いだ。

何とか電車の時間に間に合って、いつもの電車に乗る事が出来た。

次は乗り継ぎをするための駅で、無料の車内新聞をもらって、ホームへ駆け上がり10分くらい待つのでベンチを探すが、先のベンチには3名くらいの女子高校生くらいの女の子たちが座っていて、彼が通り過ぎようとすると、彼を見て、やっぱりみんなニコニコしている。

「おかしいな、何か今日はいい事でもあったのかな?みんな、やけに愛想がいいじゃないか」

でも彼はまんざらでもない感じで、ちょっと離れた所のベンチで腰かける事が出来、読めもしないオランダ語の新聞を広げて、写真を眺めるのだった。

上から下へ目線を移動していき、傍から見たらいかにも「新聞を読んでいる」ように見えるはずだ。

・・・・・、しかし、目線が一番下に来た時に、ふと見えたのは自分のズボンのファスナーだった、、、、なんと、大きく開いているではないか!

おぉーい、おい!みんなニコニコして(笑って)いたのはそのせいかぃ!しまった!

彼は、周りを見回し、だれも見てないのを確認してからファスナーを閉めて、素知らぬ顔をして、また新聞を広げて目線の移動を始めるのだった。

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今日も雪のせいだか何だか知らないが、電車のダイヤは乱れまくり、僕はいつもより10分早く家を出て、30分早く学校に着くつもりでメッヘレン直行便に乗ろうと待っていたが、15分遅れの上に、さらに10分過ぎても来ないので電光掲示板の確認をしに行ったら、その電車の名前が消えていた。(欠航になったと言う事)

仕方がないので、アントワープ行きベルヘム経由の電車に乗る。乗り継ぎの駅で無料新聞をもらい、階段を駆け上がってメッヘレン行き電車を待つ間、ベンチに腰掛けオランダ語新聞を広げて写真を眺める僕でした。

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僕はこの道を通るたび、ズボンのチャックのチェックをしている。

「しかしあの時、両手をポケットに突っこんでいたから、かなり開いていたんだろーなー、なぜあの時その部分に寒さを感じなかったんだろー?」などとぼやいているのはMasayukiである。

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