24.10.13

ゼーブルージュ Zeebrugge

ゼーブルージュ(Zeebrugge) オランダ語では「ゼーブルッヘ」という発音をしているのだが ・・・ ブルージュもホントは「ブルッヘ」 ・・・ 「ヘ」は「グ」と「ヘ」の中間くらいの音か、この発音は難しい ・・・ 日本の観光ガイドブックに「ブルージュ」と載っているからブルージュと書いているだけの事である。

 
「白い村」リスセウェフェから、1時間に1本しかない電車で、終点のZeebrugge-Dorp駅まで来た。
このあとは、海岸トラム(Kusttram)で、オステンドまで移動する予定だ。 
 
鉄道駅からトラム停留所まで、100m位移動しなければならない ・・・ この道路の先には、貨物船に山と積まれたコンテナとそれを陸揚げするためのクレーンが、すぐそこにあるように見える ・・・ さすがゼーブルージュ(海のブルージュ)だ!(ベルギー第2の巨大港湾がある)

 
トラム乗り場に着いて、時刻表をチェックする ・・・ 1時間に4本あるので、15分間隔くらいで来るはずだ。

 
ところが、15分過ぎても20分過ぎても、トラムが1本も通らない ・・・ 僕と反対方向で待っていた女性2人は、あきらめてどこかへ行ってしまった。

 
僕が行きたい方角の線路 ・・・ まっすぐに伸びている ・・・ この海岸トラム(Kusttram)は「世界一長い距離を走る路面電車」として有名である(らしい)。

しかし、僕は30分待っても、上りも下りも電車は来ないし、トラブル情報もないが、いつまで待ってもしょうがない ・・・ トラムはあきらめて、電車でブルージュまで帰る事にした。

この海岸トラムでオステンドまで行ってから、リールへ帰るつもりで、帰りのチケットは「オステンド → リール」を購入済みだったので、どうしてもオステンドまで行きたかったのだが、無理なようだ。



Zeebrugge Dorp の駅に戻ってきた ・・・ どことなく寂れているが、次の電車の時間や、チケットの件で調べたい事があったので、駅舎の白いドアを開けた。
(ちなみに「Dorp ドルプ」とは「村」という意味である ・・・ 巨大港湾はあるが、ここはブルージュに属する村なのである)

白いドアを開けて中を覗き込むと、そこは駅の待合所でもチケット売り場でもなく、ホールの中には椅子とテーブルが有り、老人たちが座ってコーヒーを飲んだり、ノートPCを覗き込んだりしている。

ん、これは様子が変だ ・・・ まるで老人ホームの憩いの場だ! ・・・ よくよく見回してみると、奥の方に老人たちの世話をしているらしい中年のおばさんが2人いた ・・・ 僕を見て「Goedemiddag!」(こんにちは!) と、笑顔で声かけてくれた。
どうやら、中に入っていけないようではないので、入ってみた(老人ホームには、入り慣れているので抵抗がない僕)

老人たちに 「ハロー」とか「フッド ミダッヒ」 と挨拶をしながら、中年おばさんとこへ行き 「ビールを飲みたいんですけど」 と言うと 「いいですよ、グラスに入れますか、瓶でいいですか?」 と聞かれたので 「外のベンチで飲むから瓶を下さい」 と、瓶を受け取り、値段を聞くと 「1ユーロ10セントです」 ときた。

「おぉ、またまたピンチェの最安値記録更新だ!」
ま、でも、まともなカフェではないから「参考記録」だな。

 
1ユーロ10セントのピンチェ(普通のビール)、外のベンチで飲む! ・・・ 「をいをい、チケットの件はどうなったんだ」 って?

そうだった、チケットの件を調べることはできずにベンチに腰掛けて、ビールを飲みながら考えていた。
この駅からブルージュまで近距離回数券のKeyCardは使えるだろうか ・・・ ブルージュまで行ったら、ゲント乗り換えの電車に乗って、(オステンドの代わりに)ゲントの街歩きをしようか ・・・ などと考えながらトラムの走る方向を眺めていたら ・・・ なんと、トラムが通過していくではないか!
トラム復旧! 空き瓶をおばさんに返して、トラム乗り場へ急ぐ!


かくして、世界最長トラムに乗り込むことに成功した。
実は前から、この「世界最長トラム」である「Kusttram クストトラム」(海岸路面電車)に乗りたかったんだよねー。
「世界最長って、どれくらいよ」 って?
オランダ国境に近いクノッケ(Knokke-Heist)から、フランス国境に近いパンネ(De Panne)まで、1本線で69kmに及ぶ!
たいしたことないって思うかもしれないが、普通、路面電車って市内の循環型が多い中、このトラムはベルギーの海岸線の町を、ほぼすべて接続している。
そしてその歴史もすごい ・・・ 2010年6月「クストトラム運行125周年記念」のイベントが有り、僕はそれに参加したのだった。

鉄道ついでに、もうひとつ言うならば、ベルギーはヨーロッパ大陸で最初に鉄道を敷設し、ブリュッセル - メッへレン間を営業運行していたのである。
それも2010年6月「ベルギー鉄道175周年記念」があり、僕も蒸気機関車に乗って参加した。

小さい国ながら、ベルギーは凄いことをやっているのだ!

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